まず、失敗で最も心配されているのが「失明するかどうか」という点。
やはり、失明するリスクがあると、どんな小さな可能性であれ躊躇する人は多いと思いますが、現状レーシックで失明したという症例は1件もありません。
これは国内だけではなく、海外の症例も含めて(症例数は年間数百万)です
では、実際に起こりうる失敗例としては、どんなものがあるのか?
■ 感染症
以前、銀座眼科でレーシックによる集団感染症がありました。
原因は医療器具の雑菌処理が不十分だったというものであり、銀座眼科でレーシックを受けた67人の方が、感染性の角膜炎や結膜炎になっています。
この問題があって以降、レーシックを行う医院に院内感染防止の徹底が言い渡されていますが、それでも感染症に掛かる可能性はゼロではありません。
ごく稀に手術跡から細菌が入って感染症を起こすことがあり、多くの場合は点眼薬によって治療できますが、角膜移植が必要になるケースもあります。
これはクリニック側の失敗と言うよりも後遺症になりますね
基本的にレーシックを受けたあとは、感染症にならないように目薬が処方されますので、これを指示通りに使っていれば滅多になることはありません。
■ 不正乱視
レーシックによる不正乱視の原因は大きくふたつあります。
ひとつはフラップ(角膜表面に作るふた)の作成を失敗した場合。
従来のレーシックは手作業でフラップを作っているのですが、どんなに上手い人が作っても、機器の問題でフラップにしわが出来ることがあるんですよね。
すると、角膜の表面が歪んでしまうため、不正乱視になってしまうわけです
最近はコンピュータ制御されたレーザーによって、フラップを作成する術式もありますので、そのような術式でしたら、しわになることはほぼありません
もうひとつの原因が、角膜の歪みを正確に測定せず手術した場合。
現在、コンタクトレンズを使っている方は多いと思いますが、コンタクトレンズは常用していると、それに合わせて角膜が変形してしまうことがあります。
その為、レーシックの検査前は装着が禁止されているのですが、稀に角膜の形が戻る前に検査をして、そのまま手術をしてしまうところがあるんですよね
すると、歪んだ状態のデータを元に手術することになりますので、術後も歪んだ状態になってしまい、人によっては不正乱視の原因になることがあります。
このような不正乱視については、再手術によって治療することは可能です。
■ 予想視力にならない
レーシックは角膜を削って視力を回復させる手術ですが、角膜の削り方次第では予想視力よりも低くなったり高くなったりと、誤差が出ることがあります。
これは角膜に照射するレーザーの強さや照射時間の問題ですので、事前検査が正確でなかったり、医師のちょっとしたミスが原因になることが多いですね。
低矯正の場合も、過矯正の場合も再手術によって治療することは可能です
ただし、過矯正の治療は精度が少し悪いのと、治療後の視力の戻りが若干強いという特徴があるために、低矯正を治療するよりも難しいと言われています。
さらに目が疲れやすくなるだけではなく、ひどい肩こりや頭痛、吐き気などを起こすことも多く、過矯正のせいで苦しんでいるという方は少なくありません
個人的にレーシックの失敗の中では、過矯正が1番こわいですね。
■ 手術の中断
フラップの作成に失敗した場合、手術を中断する場合があります。
例えば薄すぎるフラップを作成してしまった場合や、角膜から取れてしまった場合、他にも患者が強く目を瞑ってフラップが千切れたケースもありますね。
通常、手術中はまぶたが閉じないよう機器に押えられているのですが、目を瞑ってしまった患者さんは、それを通り越す強い力で瞑ってしまったようです。
確かに怖くなって閉じてしまいたくなる気持ちもわからなくはありません
このような場合は、角膜が再生するのを待ってから再手術になります。
レーシックは非常に効果的な視力回復法ではありますが、失敗したときのリスクも大きいですので、受けようか迷っている方はよく考えて決めてください。
私が視力2.0になれた視力回復法はこちら